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今後のDONGREEについて



DONGREEでは初の周年祭を、8月9日(金)から3日間開催します。




今、声をかけれる人、今この場所でやっておきたいこと、出来る限り詰め込みました。



詳しい内容はWEBサイトに載せていますので、よかったらそちらをご覧ください。



さて、いよいよその4周年祭が始まる、その前夜に、私はこの記事を書いています。



今回の周年祭を迎えるにあたり、




「お店を続けてこれた感謝」

と


「お店を続ける痛み」




それぞれに向き合い、悩み、考えた思いがあります

そして今後のお店の在り方について、決めたことがあります


それを今このタイミングでみなさんに伝えないと、店主として正直でない気がしましたので、少し綴らせていただきます。

「お店だから」と畏まらず、一人の社会で生きる人間として、考えを伝えた上で再スタートできればという思いでいます。

割とぶっちゃけた物言い、内容になりますので、お見苦しい点がありましたら先にお詫びしておきます。




【コーヒーロースターとしてのリスタート】


まず、今後のお店についてですが、9月からはDONGREEは『カフェ』という業態から、コーヒー専門の『コーヒーロースター』として舵を切ることになります。


つまりコーヒーの焙煎と販売を主軸としたお店づくりに、改めて力をいれていく、ということです。


とはいっても、店舗空間として大きく変わることはありませんし、今までのようにお店でくつろぎに来ていただくことも変わりなくしていただけます。


ただ、ブランディングイメージとメニューのリニューアル、そして店舗スタッフを含めた諸々の体制を変えていくことになります。





【クミちゃんの卒業】

そのタイミングで、キッチンスタッフのクミちゃんは、19日で一旦卒業となります。
店主に次いで、1番お店で時間を過ごし、たくさんのお客様に美味しいご飯やお菓子を提供してくれました。
店主がいない日も、彼女がいればお店を開けることが出来ました。
感謝の気持ちはここだけでは伝えきれませんが、とにかく4年間ありがとう、滋賀のお店を一緒に作ってくれてありがとう、ということを強く伝えたいです。
クミちゃん、本当にありがとう。



【DONGREEの滋賀での始まりと、現状】


さて、そんな滋賀でのドングリー開業と今までのお話を少ししておきます。
2019年に滋賀へ移住してきたドングリーは、『湖南(コナン)市の地域おこし協力隊(一般社団法人Next commons lab)』として、この湖南市でカフェを立ち上げる事業に着手しました。


よく誤解されていたので補足しておきますと、これは湖南市からのお仕事ではなく、僕自身がDongreeという個人事業で湖南市やNCLのサポートを受けながら行った、ビジネスです。


そんな背景から、『普段は何もない町でも、人が訪れるきっかけになるお店にする』というのは、ビジネスとしても社会的な役割(湖南市との契約上)としても不可欠な意識として、自然と僕の今のお店を立ち上げるモチベーションになっていました。

そして4年経った今、当初目指したビジョンであった『人が訪れるきっかけ』は、僭越ながら多少は作れているのかなと手応えは感じています。


毎週末になると、市外県外からたくさんのお客様が足を運んでくださるお店として、忙しくさせてもらっています。



しかしそんな忙しいお店ドングリーでも、実際の経営はとても苦しい状況にあります。



いっそ思いっきり赤字でダメになったらあきらめれるのに!と何100回も思いました。
不安に耐えれなくなって倒れてしまいたい!とも10回くらいは思いました。


お店を維持するため利益のほとんどは手元に残らないから、生活するためにもデザイン稼業や深夜バイト・その他諸々仕事を作ったり、しにいったりアレコレと努めてきました。

そしてずっと「どうやってDongreeを活かそう、生きていこう」と四六時中考えているので、暇な時間は本当に皆無。


しかし、"全く暇にならない"というのは、それはそれでとても面白い人生を送らせてもらってるな、と感じるようになってきました。


とんでもないことですが、面白がれるようになってきました笑




これは、DONGREEというお店を通して出会えたお客さん、仲間達の存在がとても大きく影響しています。

あきらめさせない魅力や価値を、みなさんから常に感じるからこそ『この時間、この場所をもっと面白がらないともったいない』と気持ちをポジティブにさせてくれました。



さて、お店の今後の話に戻ります。



【原点回帰と、お店を続けるために】

カフェという事業形態は、なかなかに収益性の難しい業態です。

みなさんも噂は聞いたことあるかもしれませんが、ほんとに難しいです。

このまま続けても、一緒に働いてくれる人を潤わすことは出来ないし、自分も家族の暮らしも厳しいまま。


そして、そもそも"なぜお店を始めたのか"、ということにも今回立ち返りました。


それは『自らの手で仕事と暮らしをつくる』、そんなクラフトマンシップに憧れたからで、そのマインドを知るきっかけが、京都で出会ったコーヒーコミュニティや個人商店などの"小商い"だったからです。

そして私は、京都で『コーヒーと手仕事のお店』をつくり、店主を名乗り出すことで、本当に豊かな暮らしを探す旅を始めたのでした。


あれから8年、旅はまだまだ途中です。


けれどいつのまにか、その旅の目的を見失い、掲げた想いは色褪せたヨレヨレの旗になりかけていました。

染め直してアイロンかけて、ピシッとさせねば!


ということで、経営の立て直しと旅を続けるため


『店主が今できることを、丁寧に提供するお店』


に立ち返り、カフェからコーヒーロースターへと名乗り変えることを決めました。


これは、私が一番力を入れることができるコーヒーのクオリティに専念するためであり、それ以外のコストをコンパクトにするためです。



結果的に、お店の持続可能性に繋がり、DONGREEという場所を守ることになると考えています。

それでも立ちゆかないようなことがあれば、DONGREEはいよいよ"お店という形ではなくなる"のでしょう。

店舗経営に関しては、私の実力と運の限界であると潔くあきらめます。


だからといってDongreeという事業はやめないと思います。


Dongreeで実現したい豊かさの中心には、家族の存在があります。どんなに窮地でも、希望を失いかけても、愛する息子と妻がいるから、踏ん張れます。本当にありがたいことです。経済的には難しいけれど、笑顔とちょっとしたアイデアで、日々の暮らしを少しでも楽しくしながら感謝と恩返しができればと思っています。


そんなDongreeは、今後もどんな形であれ、顔の見える手仕事と温かな経済を志して、事業を続けていきます。



新しいお店の名前はまだ決めてませんが、DONGREEの名前は残します。


これからのDONGREEに、どうぞ大いに期待をしていただきつつ、まずは明日からの4周年祭をともに楽しんでいただければ幸いです。



みなさま、今後ともコーヒーと手仕事のDONGREEを、どうぞ宜しくお願いいたします。




Dongree 代表・焙煎士 ドリー

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