top of page

Dongreeコーヒースタンドと暮らしの道具店閉店のお知らせと代表ドリーからのご挨拶

「『Dongreeコーヒースタンドと暮らしの道具店』閉店のお知らせ」 "Dongree Kyoto Closing Notice" みなさんこんにちは。 いまだ世界中で大変な状況が続いており、みなさんも日々の生活、これからの暮らしのため、頑張っておられることと存じます。1日も早い収束とみなさんのご健康を願っています。 さて、去る4月1日より「Dongreeコーヒースタンドと暮らしの道具店」は休業状態を続けておりましたが、 このたび4年の幕を閉じ、「閉店」することとなりましたことご報告申し上げます。 再開をお待ちいただいていた方々には本当に申し訳ないと思っております。 一経営者として苦渋の決断を下したものと、どうかご理解いただけますと幸いです。 当店はかねてより決して楽ではない経営状況ではありましたが、日頃から通ってくださっている常連の方、他府県からわざわざお越し下さる方、そして海外からのお客様に支えられてきました。 あの小さなお店で、どれだけの人たちと出会い、語り合ってきたのかと思うと、長い夢を見ていたような気持ちにもなります。 毎朝顔を見せてくれる近所のお婆ちゃんから、地球の裏側から訪ねて来てくれる旅行者まで。 人通りがほとんど無い、閑静な街並みに溶け込んでいる、近所の人も見過ごしてしまうような、小さなお店に、次々とお客さんが足を運んでくださいました。 奇跡のような4年間でした。 そしてその奇跡を手放したくなくて、昨年新しいDongreeのお店を作るため滋賀県に移住してからも、京都のお店も続けるべく試行錯誤してきました。 しかしながら今回のコロナショックの影響で収益の大半であった海外旅行のお客様の来店目処が立たなくなり、それが長期に渡るであろうことから、ビジネスとしてのお店の限界を無視することはできなくなりました。 経済的にも精神的にも。 開業当初の想いや、希望だけを頼りに、踏ん張ってきた。もしかしたら「踏ん張り方を間違えていた」のかもな、と今は大きな反省の時間を過ごしています。 自分の甘さを痛感しました。 正直Dongreeってなんだったんだろう、って思ってしまいました。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ けど僕には諦めきれない夢があります。 その夢の第一歩目として「お店」を作りました。 『Dongreeコーヒースタンドと暮らしの道具店』は夢に向かうために始めたお店でした。 お店が出来て、ようやく挑戦が始まったばかり。 だから何がなんでもやめるわけにはいかなかった。 お店が目標だったとしたら、もうとっくの昔に心が折れていたと思います。 お店に立つ僕が、普段どんな風に映っていたかは分かりませんが、とにかく必死で、そして「楽しめてない」自分が苦しかった。 そんな苦しさを乗り越えるためにも、こんな代償を払ってるのだからと、夢に向かい続ける他なかった。 ほとんどそんな日々でした。 そんな僕の夢は、 「お金にたよらず、手しごとで豊かに暮らせる"村"をつくること」 Dongreeという事業を始める3年前、今から約7年前からずっと考え、想い続けてきたことです。 お金が見えなくしてきた、暮らすことの本質を、「手しごと」と「顔の見える繋がり」で、あらためて大切にし直す。 豊かな暮らしを目指し、想いを共にする仲間とつくる場所。 お金や都会とほど"よく離れた"ちょうどよい規模とちょうどよい距離感。 Dongreeを始めるにあたり、僕はそんな場所のことを「村」と呼ぶことにしました。 そんな「村」へと辿り着くための一歩一歩を追い求めて、Dongreeという旗を掲げました。 ろくに就職もしたことがなく、経営の経験もなく、物作りに精通しているわけでもない。なにもかもが未熟な僕が、どうやったらそんな夢みたいなことが出来るのか。 わからないけれど、ひとつ確かなことは「始めなければ実現しない」ということ。 そうして、なけなしの勇気を振り絞って旗を掲げたことで、景色は一変しました。 自分の淹れるコーヒーを飲みに、友人知人、そして見ず知らずの誰かが訪ねてきてくれる。 物作りのプロフェッショナル達が、商品を預けてくれて、一緒にお店を盛り上げてくれる。 ちょっとずつDongreeのことを知ってくれる人が増えていく。 「手しごと」と「顔の見える繋がり」 拙いながらも、メッセージを色んな形で伝え続けいくうちに、お客さんの中から「仲間」と呼べる人たちもちょっとずつ増えて来ました。 それはフリーランサーだったり店主だったり作家だったり、平日は仕事にでかけるサラリーマンだったり、学生だったり、と様々な生き方をしている人達。 オープン2年経った頃からはそんな彼らと一緒にお店の外でイベントを開催するようになりました。 そのイベントには、さらに沢山の仲間と呼べるような人たちが集まってくれました。 最高の仲間たちが新しい仲間を呼んで、それが大きな輪となっていく。 少しずつ、楽しいと感じられる時間も増えていきました。 みんなが僕に夢のような景色を見せてくれました。 夢を諦めさせないでいてくれました。 とにかく全ては夢に繋がることだと信じて動き続けた。 この延長線上に「村」が見えてくると信じて。 「今チャレンジしなければ次はない」の精神で。 ある意味でその挑戦はDongreeの大きな力となり、また一方でDongreeの体力を確実に削ってきました。 経済的に、そして気づかぬうちに僕の心も。 一歩でも前に進むことに必死で大切なものを見過ごしてしまっていた。 結局はお金のことで頭がいっぱいで大切なことを考える時間を無くしてしまっていた。 貧すれば鈍す、という言葉がありますが、まさにそんな状態だったのではないか。 そもそも貧することに耐えれない弱さのせいだったのかもしれません。 わかりません。 そしてそれは「できなかった自分」のことであって、今どれだけ考えても、過ぎてしまったこと。やり直しはきかないこと。 めちゃくちゃ後悔してます。油断したら一日中放心してしまいそうになるくらい。 けど後ろを向きながら進むことはできません。 こんな状況だけれど、前に進んで生きたい。 夢語って生きていきたい。 あの店のカウンター越しに、目を輝かせながら、僕の話を聞いてくれたみんなのためにも。 一緒に笑い合ったみんなの笑顔をもう一度見るためにも。 あの場所でお店ができたこと、たくさんの人たちに支えてもらったこと、成長させてもらったことを深く感謝し、今の胸に抱くことになった大きな後悔を忘れず、そして希望を捨てずに、前に向かっていきたいと思います。 お店を始める前の自分では到底できなかったことが、考えもしなかったようなことが、いつの間にか出来るようになってました。 Dongreeを通じて、たくさんの人たちを巻き込み、無我夢中でやってきたことは、血の通った経験として確かに自分の中で生きています。 かけがえのない経験です。思い出です。 人生で初めての「お店を持つ」という経験をさせていただき、沢山のお客さんや仲間と出会い、今日まで生きて来れたこと、本当に感謝してもし尽くせません。 38年生きてきた中でも、最高に濃密で豊かな時間を、みなさんと共に過ごさせていただきました。 4年間のご愛顧、誠にありがとございました。 このご挨拶をもって京都でのDongreeは、一旦区切りとなります。 そして次なるチャレンジ、「滋賀県湖南市」での新たなお店で、みなさんをお迎えできる準備を進めています。 新しいお店の名前は 『Dongree Books & Story Cafe』 次は夫婦で暮らしながらのお店になります。 京都の4年間で得た気づき、経験、反省を胸に、今度こそ地に足つけた暮らしで、みなさんをお迎えできるように。 暮らし、働く、を見つめ直して。 再スタートの気持ちで頑張ります。 それから移住先の町では「まちづくり」にも挑んでいます。 お店とは別に、町の中心にある大きな空き家で、移住仲間を募るための拠点づくりを目指してます。 仲間と一緒に暮らしをつくるための「畑」の準備もちょっとずつですが始めました。 語った夢を嘘にしないためにも、一歩一歩、進んでいきます。 人は一回生まれて一回死ぬ。 人生なんてその間の回り道だと思ってます。長いかもしれないし短いかもしれない。どちらにせよ回り道っす。 気楽に、真剣に、誠実に、いい加減に。 生きるためのルールなんて決まってない。ルールがないから難しいし苦しいけど、やっぱり楽しい。 僕は沢山の人達ともっともっと挑んでいきたい。新しい世界を、景色を楽しんでいきたい。 そんな具合でこれからもDongreeドリーは挑戦し続けます。 滋賀県での新店舗オープンについては、6月にはお知らせが出来るようにと準備を急いでおります。 とはいえ、なにぶんセルフリノベーションでのお店づくり、気長にお待ちいただければ幸いです。 今後の店舗情報は、instagram(https://www.instagram.com/dongree_konan/)もしくはfacebook(https://www.facebook.com/dongree.konan)でも発信していきますので、よろしければこちらをご覧ください。 落ち着いた頃に、また遊びに来てもらえると嬉しいです。 妻のロコと一緒にお待ちしてます。 それではみなさん、また会う日まで。 どうかお元気でいてください。 4年間、本当にありがとうございました。 Dongree 代表 ドリー

【イラストについて】 投稿したイラストは、友人の手作り絵本作家の川村 昌子 (かわむら あきこ)さんが、Dongreeオープン時に描いてくれたものです。 一つのドングリから、いろんな樹種の葉っぱが生えているイメージ。 Dongreeの由来にちなんで、多様性を受け入れ、楽しむ心を、とても素敵に表現してくれました。 川村さんは、滋賀県大津市で絵画教室も運営されています。日本画出身の彼女ならではの、水彩絵の具と墨を使った独創的で優しいお絵かきが楽しめます。初心者の方も歓迎とのことなので、ご興味ある方はコロナ収束後に是非一度訪ねてみられてください。 http://suisaiboku.com/

Comentários


bottom of page